『簡単で確実に伸びる学力向上テクニック入門 会話形式でわかる『学び合い』テクニック』西川純

『学び合い』関係の本だと5冊目。

 

学力について問いただしている一冊。学力を本気で上げるための策の一つとして『学び合い』を提唱している。

本著での学力の捉え方は一つのツールなのだと思う。教育の目的である「人格の完成」に向けてツールとして学力が存在する。学力を獲得する過程で人格が完成して行くという捉え方なのかなぁ。

 

では学力とは何か。これは国際調査に基づき述べられている。「話が面白くて人のために泣いたら喜んだらできて、誰かと一緒に成功することができる人」(確かこんな感じ)が賢い人だと西川氏は述べている。これは大人を対象にした調査の結果による一つの解答である。これこそが学力が身についた状態なのであるから子どもにもこの力を身につけようというのが西川氏の学力観。

 

うーん、あんまりしっくりこない。これよりも奈須先生の教科特有の見方・考え方を提唱している学力観の方がしっくりくる。教科特有のレンズで事象を観れるようになるのが僕のしっくりくる学力観。

社会科だったら経済や政治、文化や時代背景、気候や地形など様々な側面から考えるだけでなく、国政や市民、国際といった視点から世の中を分析し、既存の改善策に自分なりの私見を加えた改善案を提案できる力をつけることが社会科の学力をつけるということなんだと思う。

 

ただ西川氏のいう子どもの4分類はしっくりくる。授業内容を①事前に分かっている生徒②説明されるよりも自分で参考書とかを使った方が学びやすい生徒③教わった方が理解できる生徒④教師に教わっても理解できない生徒の4分類に分けられる。この分類が学術的に証明されている以上、従来の一斉講義には限界がある。そこで提唱されているのが『学び合い』なのだ。

 

学力観を見つめ直せたことと4分類で生徒理解をしてみることがまず一歩目かなぁ。自分が育てたい学力観を育成できる授業をするためにこの4分類を頭に留めておくことは超重要!収穫があった一冊だった。